働き方改革は“社員のため”だけじゃない～会社を強くする生存戦略
ご覧いただきありがとうございます。
「働き方改革は社員の権利を守るためのもの」
多くの経営者の方は、そう捉えています。
中には「働き方改革なんて、〇〇くらえだ！」
というご意見も、、。
しかし、見方を変えると
これは会社の競争力を高めるための戦略ツールにもなります。
制度を義務としてやるのか経営戦略として使うのかで
結果は大きく変わります。
〇制度を「経営の足かせ」にするか「武器」に変えるかは社長次第〇
＜ネガティブに捉え、足かせにする会社＞
・「法律だからやる」「監督署が怖いからやる」
・ 社員はやらされ感、経営は負担だけ
＜ポジティブに捉え、武器に変える会社＞
・「理念や経営戦略の実現に必要だからやる」
・ 社員は目的を理解し、生産性が向上
同じ制度でも、経営への効果は180度違います。
差をつくるのは、制度と理念を結びつける経営者の姿勢です。
〇働き方改革が経営を強くする3つの理由〇
働き方改革は、社員の時間を大切にするだけではなく、会社の力を育てていく取り組みでもあると思います。
次の3つが繋がることで「求めている人材の確保→ 組織力の強化 → 業績の向上」という良い循環が生まれます。
1 採用力が上がる
優秀な人材ほど、給与や条件よりも「働きやすさ」や「成長できる環境」を重視します。
例えば、リモートワークやフレックスタイム、有給の取りやすさは、求人広告の数字以上に応募の決め手になります。
2 離職率が下がる
労働時間や休暇ルールが守られている職場は
社員がずっと働きたいと思える環境になります。
経験豊富な人材が辞めにくくなり、組織力が安定します。
3 生産性が上がる
残業削減は単なる「働く時間の短縮」ではなく
「ムダをなくす業務改善」と捉える。
時間に余裕ができれば、新しい製品やサービスの開発や営業活動の強化などの、会社の成長に直結する活動に時間を使えます。
〇厚労省ガイドラインが示す「経営に活かす働き方改革」〇
厚生労働省のガイドラインでは、法令遵守に加えて
生産性向上や人材確保につながる施策を推奨しています。
特に効果的なのは次の3つです。
１ 業務の見える化と改善
ムダを洗い出し、利益率を直接改善。
２ 多様で柔軟な働き方の導入
人材不足下でも優秀層を採用・定着可能に。
３ 社員の意見を反映する仕組み
現場の改善提案が経営判断の質とスピードを向上。
この結果
残業15時間削減＆売上12％アップに成功！
こちらは厚生労働省の公式事例で、中部地方の製造業の会社です。
働き方改革を行った背景：時間外労働の上限規制を契機に、業務プロセスを全面的に見直し
取り組み：業務の見える化と改善提案制度を導入し、現場のアイデアを試験導入
成果：残業時間が平均で月15時間減少。浮いた時間を新製品開発や営業に活用し、翌年度売上が約12％増加
この事例は、働き方改革を「時間創出装置」として活用した好例です。
〇社長が今すぐ取るべき3つのアクション〇
厚生労働省のガイドラインの内容を踏まえ、組織変革コンサルタントとして
社長に今すぐできる行動を3つお伝えします。
１ 制度を理念と経営戦略に組み込む
「なぜやるのか」を業績や戦略と直結させる。
２ 現場に「指示を出す」ではなく、「やり方を決めさせる」
押しつけではなく、現場が主体的にルールを作る。
３ 数字と空気の両方で成果を測る
残業時間や有給取得率などの数値と共に
社員のモチベーションや職場の安心感なども確認しましょう。
数字は結果を、空気は原因を教えてくれます。
結論：社員満足度は企業競争力になる
社員の働きやすさを高めることは、単なる福利厚生ではありません。
それは、採用力・定着率・生産性という企業の根幹を強化する戦略です。
働き方改革は、やらされるものではなく、会社を強くするために使うもの。
発想を切り替えた瞬間から、それは経営の最強の武器に変わります。
未来の成長は、今日の働き方の選択から始まります。
社長の一歩が、会社全体の変革を動かす力になります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。